2019年 03月 11日
オペラ・ドン・ジョヴァンニ オペラ研修所公演 |
今日の新国立中劇場の舞台装置はそんな思いにピッタリの空間構成。
柱とアーチによる二組のセルリアーナが90度の角度を持って建てられ、高さが異なる3つの床面がアーチをくぐる。
その段差を繋ぐ階段もまた90度に振られて配置され、最上部にはバロック風の手摺り、最下部には二つの階段に挟まれたニッチが設えられている。
生み出された舞台装置全体は回転し、客席とは45度、90度、180度と場面に合わせ角度を変える。
そして ドラマの進行に合わせ、演じられる空間はまさにドン・ジョヴァンニ特有の迷宮世界を生み出していく。
プロセニアムアーチの中に45度に角度を振り、アーチの内・外に演じられる場面を生み出していく手法は実は18世紀の舞台装置家ビビエナ一族の得意技、その装置に触発されたピラネージは、版画「牢獄」により18世紀の迷宮的世界を描いている。
by leporello1
| 2019-03-11 01:50
| music
|
Comments(0)