2017年 10月 27日
映画・ポルト |
リスボンは経験あるがポルトは知らない。
都市名がそのままタイトルであることが気になり観ることにした。
なる程、監督は主人公と同じ年頃のブラジル人。
早くからヨーロッパ中を歩きまわり、現在はアメリカで映画学を講義する大学教授。
しかし、この映画はいまのアメリカの都市が舞台では安物のポルノで終わってしまう。
監督は現代のありのままのファクトをそのまま映画にしたかったのだ。
ポルトを舞台とするこのドラマはパッチワークの氾濫である東京でも不可能だ。
アンニュイな微睡みは前時代のホツパーの絵を思い出させる。
映像化されたポルトでの行きずりの恋だが、映画は何処までも生きること、そのままがテーマだ。
監督が描いたのは恋ではなく、現代における都市と人間のシンクロニティ。
ストーリーはどうと言う事はない。
外交官を父とする26歳のアメリカ青年と32歳のフランス人女性。
父親からみ見放されたジェイクはこの街に漂流、日雇いで生きている。
パリでポルトガル人教授と恋に落ちこの街で子育て、マティは夫から逃れ、深夜客のないカフェでひとりタバコをふかしている。
都市の役割は娯楽や慰めではない、人と人との出会いなのだ。
ポルトはそんな役割を持った街。
by leporello1
| 2017-10-27 22:24
| Movie work
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