2010年 07月 01日
横須賀美術館、ブルーノ・ムナーリ展 |
「何かをしたいなら、何かを分かりたくなりなさい。
分かりたいなら、君自身が変わりなさい。
「わかる」は「かわる」、変わるが、分かる。
これがデザインのファンタジスタ、
ブルーノ・ムナーリの創造哲学で、デザインの方法だ。」
と、昨年2月、千夜千冊に松岡さんは書いた。
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1286.html
横須賀美術館の「ブルーノ・ムナーリ展」を観た。
久しぶりの海、人影は少なく、波もない、柔らかい風と燃えるにはまだ早い夏の太陽と雲。
ブルーノ・ムナーリは一昨年、2008年が生誕100年。
昨年、板橋美術館等で展覧会が開かれたが行きそびれ、この週始めからのチャンスは早々にモノにしたいと思い早速でかけた。
現代イタリアの万能人ブルーノ・ムナーリ、というよりは子どもの頃、だれでも一度は読んだであろう、沢山の絵本の有名な作家だ。
真っ白なこの美術館でのムナーリの世界、海を背にし、大きなガラス扉の前に立った途端ワクワクする。
子どもの世界だからではない、ムナーリのファンタジスタ、想像の世界だからだ。
昨年、生誕100年と聞いて驚いたが、デザイナーとしての彼は、子どもの頃より何時もボクの近くにいてくれた人。
親父とは全く同世代と思っていた。
しかも、亡くなったのは98年、親父より10年も後。
そうなんだ、彼は長命、未来派という現代イタリアデザイン始まりから、ホンの昨日まで、ボクにいろんなことを教え続けてくれた人なのだ。
建築の仕事を心ざしていたころ、彼はちょくちょく日本に来た。
そのころは当然、絵本作家ではなく、デザインとは何かの大先生、それも、講義ではなく作品を通して示した人。
そして、 最も教えられたのはデザイナーとしての生き様、それは今も変わらない。
先の松岡さんはこう書き続けている。
「ムナーリを単に何とかデザイナーとは呼ぶべきじゃない。
ムナーリは想像力に何枚もの羽根が生えていることを発見した真の未来派だったのだ」。
katohiroyuki/iPhone
by leporello1
| 2010-07-01 22:30
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