2017年 03月 30日
欧州最後の植民地、ジブラルタル |
「英 EU離脱通告」今朝の朝刊三面トップ。29日メイ首相が署名した通告がEUトゥスク大統領に届けられた。課題は年間30万人に及ぶ移民の受け入れ先と自由貿易、加えて、未払い分担金7兆2千億円。さらに、財政危機のギリシャ、イタリアへの対応、5月のフランス大統領選挙と危機にあるウクライナとロシアの影、ヨーロッパの苦難は留まるところがない。
昨年、9月のル・モンド電子版はスペインの南端にある英領ジブラルタルをリポートしていた。タックスヘーブンではないが、スペインでは税率が利潤の30%に対してここでは10%。領内にはエアーポートもあり、他国で活動している企業の営業費削減が目的でここに本拠地を置く。当地の保険会社には英国人所有の自動車の20%が加入、オンラインカジノを誘致し現在20社もあり利益もあげている。気候もロンドンより住みやすく暖かでストレスや犯罪がない。家賃も電話代、電気代も安い。
しかし、その周辺、スペイン失業者は35%だそうで、多くの失業者が朝検問を通り、ここで働き夕方に帰る。スペイン人にとっては家賃は3倍、ここでは住めないが、タバコを検問外への持ち出せれば、それは密輸であるが付加価値税分が手元に残る。 シェンゲン協定には未加盟なのでスペインとの検問は存在する。結果、夕方のスペイン側検問所は流入する密輸品(タバコ)の検査で延々2時間、いつも満員で大混乱
さて、英国のEU離脱後、英領ジブラルタルとその近隣に住まうスペイン人はどうなるのだろうか。検問所は残るのか消えるのか。スペインは当然、併合主張だが、英領ジブラルタルと近隣スペインどちらの住民も離脱・併合を望んでいない。
欧州最後の植民地、ジブラルタル
ローラ・パッラ・クラヴィオット(Lola Parra Craviotto)
http://www.diplo.jp/articles16/1610-1gibraltar.html
昨年、9月のル・モンド電子版はスペインの南端にある英領ジブラルタルをリポートしていた。タックスヘーブンではないが、スペインでは税率が利潤の30%に対してここでは10%。領内にはエアーポートもあり、他国で活動している企業の営業費削減が目的でここに本拠地を置く。当地の保険会社には英国人所有の自動車の20%が加入、オンラインカジノを誘致し現在20社もあり利益もあげている。気候もロンドンより住みやすく暖かでストレスや犯罪がない。家賃も電話代、電気代も安い。
しかし、その周辺、スペイン失業者は35%だそうで、多くの失業者が朝検問を通り、ここで働き夕方に帰る。スペイン人にとっては家賃は3倍、ここでは住めないが、タバコを検問外への持ち出せれば、それは密輸であるが付加価値税分が手元に残る。 シェンゲン協定には未加盟なのでスペインとの検問は存在する。結果、夕方のスペイン側検問所は流入する密輸品(タバコ)の検査で延々2時間、いつも満員で大混乱
さて、英国のEU離脱後、英領ジブラルタルとその近隣に住まうスペイン人はどうなるのだろうか。検問所は残るのか消えるのか。スペインは当然、併合主張だが、英領ジブラルタルと近隣スペインどちらの住民も離脱・併合を望んでいない。
欧州最後の植民地、ジブラルタル
ローラ・パッラ・クラヴィオット(Lola Parra Craviotto)
http://www.diplo.jp/articles16/1610-1gibraltar.html
by leporello1
| 2017-03-30 17:47
| news & article
|
Comments(0)