2013年 03月 12日
映画・ビトレイヤー |
中身のしっかりした、いい映画だった。
会場は小さいが音響は問題なし、オープニングの音楽から極まっていた。
心臓の鼓動に近いリズムを決して単調ではないパッカーションが刻む。
画面は青い色調だが映像はまだ、しかしすでに緊張感が漂ってくる。
計算された場面はどのシーンもまた青が貴重、そう、映画は終始ブルー(ダジャレ)、
寸分も隙のないサスペンスとアクションがグングン引っ張っていくストーリーの面白さは一級品。
大物犯罪者と若き捜査官、しかし、単なる追っかけっこではない。
二人はやがて欲と名誉が絡まる命がけのスキャンダルに巻き込まれる。
繰り返すが、本当に隙のない映画だ。
音楽も映像もストーリーも。
ロンドンのいたるところが登場するが、その都市の面白さと不気味さ、いや、ロンドンだけではない、東京もNYも同じ、そのナイトシーンは美しいが美しいだけでは映画映像にはならない。
カメラはこの現代都市を青に包み込み、リアリティを持ってストーリーにフィットさせる、その映像に感心した。
映像だけではない、ドラマもかなり練られた無駄のない脚本だ。
この複雑なストーリーをわずか100分に作り込むメリハリ表現にもビックリした。
原題はWelcome to the Punch.そう確かにパンチが決め手、いやパンチのある映画だった。
by leporello1
| 2013-03-12 19:00
| Movie work
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